身菌不二(しんきんふじ)で長寿力を引き出そう

身菌不二で長寿力を引き出そう

身菌不二(しんきんふじ)で長寿力を引き出そう

前述のように、お腹の中の菌たちは、自分たちを住まわせてくれる宿主が必要であるものを、宿主の思いもよらない方法で造りだし(変換し)、身体の栄養成分として供給していてくれたのである。あのパプア族以外にも、肉をほとんど取らない種族というのは、他にもいることだろう。

また、これとは逆に、極地に住むエスキモーたちは、アザラシや魚などの肉ばかりを取って、むしろ植物(野菜類)はほとんど取っていない。にもかかわらず、やはり頑強な身体をもっているのだ。

長年の間、栄養学の常識として、信じられていたものの中にも、見直しが必要とされている部分があるのだろう。同時に、「口から取り入れたものだけが、身体の栄養になる」という考え(一種の信仰)にしても、そろそろ改める時期なのだろう。

「身体に必要な栄養は、口から取り入れるもの(食物)の他に、腸内の各種細菌によって合成されたものによっても得られる」ということだ。いわば、「腸内《栄養》革命」である。

で、わが日本民族は、どうであったろうか?日本人の場合は、どちらかというと、もともと低タンパク食に向いている「お腹」をもっていたことが窺われる。それで長いこと、うまくやってこられたのだ。どの民族も、自分たちの住んでいる環境にあるものを食べ、体はそれに応じて、うまく調節してきた。こういうものを、「身土不二」というのだろう。

もっと突き詰めて言えば、それこそ「身菌不二」(しんきんふじ)ということにもなるだろう。つまり、「自分たちのお腹にいる腸内細菌たちが生産する有用物質によって、より健康的な身体をつくっていこう」という考え方である。

思うに、「タンパク質」や「各種アミノ酸」の他にも、我々が合成できない「有用な各種ビタミン」や「ある種の消化酵素」、それに「酪酸」なども、ビフィズス菌などの腸内細菌によって合成され、それを我々が利用していることが明らかになっているのだ。

腸内細菌の「変換の力」がなければ、我々は生存できない、そんな存在なのだ。だから、彼らとは共存の関係(共生関係)にある。ここが大事なところ。人間だけではない。草食動物にしても、それにシロアリにしても、自らでは消化・分解できない草や木屑、それに紙などの繊維を、お腹の中の菌に食べてもらい、その分解産物を栄養にして吸収するといった、共生関係を築いているのだ。

思うに、全身が豊富なタンパク質で覆われているようにも見える、あの大きな体をもつ牛なども、食べているものといえば、草ばかり。にもかかわらず、牛が人間に与えてくれるものは、濃厚なミルク(牛乳)、そしてジューシーさが魅力の、おいしい牛肉だ。牛も、草だけを食べて、大きな体をつくっているのだ。

人間も含めた多くの生物はもともと、健康で長生きできる力(長寿力)の源泉を、お腹の中に秘めていた。私などは、それを「内菌力」(ないきんりょく)と呼んでいる。それこそ、内なる力。そう、「腸内細菌」という名の、まさに「内なる力」なのだ。我々は、『身菌不二』(しんきんふじ)をもっと体現することで、長寿力のほうも、もっと引き出すことができるのだ!

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